寺の花ものがたり
小さな集落にある小さな寺。無住の寺で、住職は西禅寺の森口光堂住職が兼ねる。小さな本堂の前に、1本の銀杏(いちょう)の木が立っている。葉の1割程度が、喇叭(らっ...
本堂の縁に置かれた木のいすに座って、住職の國司(くにし)禎相さんは語り始めた。目の前は、虚空蔵菩薩(こくぞうぼさつ)から名をとった庭園「虚空園」。「虚空蔵菩薩...
日蓮が亡くなったのは10月13日。その時に桜が咲いたという言い伝えがあるそうだ。それが御会式桜(おえしきざくら)。命日の法要を御会式と言い、その名前を取ってい...
田畑が広がる田園地帯に、ぽつんと寺がある。住職の垣見宗裕さん自らが、葉刈りをしていた。「ローカルな寺なもんで」。菊まつりを前に、躑躅(つつじ)などの手入れをし...
境内の一角を、薔薇(ばら)の花壇が占める。池があり、彫刻が置かれ、喫茶室のオープンテラスには白いいすが並べてある。洋風庭園にしつらえてある。 別の世界に入...
幹線道路を折れると、山門まで参道が一直線に伸びている。両側は夾竹桃(きょうちくとう)の並木になっている。夏の名残の赤い花が、ぽつぽつと咲いている。住職の河田行...
広い境内は花が絶えない。春は梅から始まって桜へと移っていく。牡丹(ぼたん)、紫陽花(あじさい)、高砂百合(たかさごゆり)と続き、秋明菊(しゅうめいぎく)、紅葉...
まち中から離れ、小さな森に抱かれて寺はある。「田舎寺ですから、名刺も作ってませんのや」。それが住職、高井良教さんのあいさつの言葉だった。 紫苑(しおん)は...
聖徳太子はこの地で生まれたという。太子は推古天皇の命により、勝鬘経(しょうまんきょう)を3日間にわたって講義した。その時に、大きな蓮(はす)の花が降ってきて、...
幅2メートルほどの参道が、本堂に向けて200メートルほど真っ直ぐに伸びている。その両側を萩(はぎ)が覆う。境内のいたる所にも、萩の茂みがある。住職の岡本承善さ...