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ふたつの言葉

 今にも泣きそうな曇空の下、S小学校の前を通りかかった時、勢いよく門から出て来た1年生と軽くぶつかった。
 走り去った男の子は、しばらく立ち止まって私を待ち、「おばちゃん、さっきはごめんなさい」と謝ってくれた。
 想定外の言葉に思わず「ぼくえらいねぇ」と褒めると、「ありがとう」と、笑顔で答えてくれた。
 私は目頭が熱くなり、「大きくなっても、ごめんなさいと、ありがとうがきちんと言える人になってね」と言って別れた。
 素直な反省と、ありがとうの言葉はこんなにも心が潤うものかと、改めて気付かされた梅雨の日の出会いだった。(池田市、R.Mさん)

ありがとうのリレー

更新日時 2011/07/18


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