このエントリーをはてなブックマークに追加

椋橋総社の境内に庄本幼稚園の作ったこいのぼり

ったこいのぼりを丁寧に取り付ける園児

 鯉(こい)が神の使いであるとの伝説が伝わる豊中市庄本町1、椋橋総社の境内に4月25日、
隣接する私立庄本幼稚園(川辺豊園長、56人)の園児らが作った長さ約80センチのこいのぼり100匹が掲げられた。赤や青、緑色など色とりどりのビニール袋で作られたこいのぼりが、「鯉伝説」が伝わる庄本地区の人びとを楽しませている。川辺園長は「行事を通して園児や地域の人たちに鯉伝説を知って もらい、多くの人に伝えていきたい」と話している。こいのぼりは5月中旬ごろまで飾られる。
 奈良時代の僧・行基がこの地を訪れ、猪名川に橋を架けようとしたが、流れが速くてうまくいかず、総社に工事の成功を祈願したところ、どこからともなく無数の鯉が集まって背を並べて魚橋となり、行基がその背に乗って工事を完成させたという「鯉伝説」が残っている。それ以降、庄本地区では鯉を獲ったり食べたりすることは禁じられ、鯉は神の使いとして大切にされるようになった。現在も境内の池には100匹以上の鯉が泳いでいる。
 地域に伝わるこれらの話を伝えていこうと、庄本幼稚園は2005年から毎年この時期に、園児に伝説を語り聞かせるとともに、こいのぼりを手作りして境内に掲げている。
こいのぼりは、容量45リットルの赤・青・水色・黄・紫・オレンジ・ピンク・緑・黄緑・白の10色の色付きビニール袋を縦半分に切り、白い画用紙を丸く切り抜いて、クレヨンで書いた目を取り付け、油性ペンでうろこなどを書いたもの。
 この日はいのぼりを持って園児らが境内に集合。川辺園長から「鯉伝説の話を聞いた後、教員と園児らが、境内に張り巡らされた長さ70メートルのロープに100匹の色鮮やかなこいのぼりを取り付けていった。園児たちは、背丈より高く取り付けられたこいのぼりに向かって飛び上がったり、こいのぼりの下を元気に走り回ったりと大はしゃぎ。最後に全員で風にそよぐこいのぼりを見上げて、「元気に泳いでください」と願いながら童謡「こいのぼり」の歌を歌った。
=情報提供・豊中市(梶川伸)2016.04.25

平成28年4月25日豊中市取材メモ
写真1:一週間かけて作
写真2:自分の名前の書かれたこいのぼりを見つけて喜び、飛び上がる園児たち

更新日時 2016/04/26


関連地図情報