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伊藤若冲生誕300年記念講演会にジョー・プライスさん夫妻も

若冲の作品について話すジョー・プライス夫妻

 江戸時代の画家、伊藤若冲生誕300年記念講演会「若冲その画業に迫る」が10月18日、講師に京都嵯峨芸術大学特任教授の佐々木正子さんを招き、豊中市立アクア文化ホール(曽根東町3)で開催された。豊中市小曽根1、西福寺が重要文化財の襖絵・仙人掌群鶏図など所蔵し、若冲は豊中市になじみが深い画家。講演開始後しばらくして、若冲作品の収集家・研究者として著名なジョー・プライスさん(アメリカ在住)と妻の悦子さんが登場するサプライズもあり、観客から大きな拍手と歓声が沸き上がった。
 佐々木さんから「西福寺に初めて行ったときの感想」について尋ねられると、ジョー・プライスさんは、悦子さんの通訳を介して「豪華な金地に彩色で描かれたふすま絵を見て圧倒され、あまりにも驚いたのか感動したのか声が出なかった」と話していた。
若冲は正徳6(1716)年、京都で生まれた。10代の時から絵画を学び、40歳の時に家督を弟に譲った後は隠居し画業に専念した。天明8(1788)年に起きた天明の大火で焼け出され、大阪に滞在していた時に交流のあった薬種問屋の吉野屋五運に連れられ西福寺を訪れ、仙人掌群鶏図の制作を依頼されたといわれている。
講演会は市立中央公民館が開催した。佐々木さんがジョー・プライスさんと親交があったことから、サプライズ登場が実現した。
 ジョー・プライスさんは、世界でも有数の日本絵画の収集家で、研究者でもある。若冲の魅力を現代に伝えたとして著名だ。
 若冲の仙人掌群鶏図をもとに制作されたホールの緞帳(どんちょう)が上がり、講演会が開始した。プライス夫妻は、「若冲のにわとりの絵」や「葡萄図(ぶどうず)」などについての説明があった。
=情報提供・豊中市(梶川伸)じゃ2016.10.20

平成28年10月18日 豊中市取材メモ

写真1:妻の通訳を介して、 写真2:若冲のにわとりの絵について話している際の会場の様子

更新日時 2016/10/20


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