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ちょっと味見を(758) イカのルイベ

イカのルイベ

 5年前、冬の北海道に行った。雪の釧路市のホテルに泊まり、タクシーの運転手さんに教えてもらった「炉ばた」という店で、酒を飲みながら地元の海のものを食べた。
 薄暗い店の奥の方で、年配の女性が黙々と炉で魚を焼いていた。その回りがカウンターになっていて、焼きあがると、別の女性が席まで運んできた。昭和28年からやっていると、焼き手の女性が話していた。この店の名前から、炉ばた焼きという形式と名前が全国に広がった、とも。
 印象に残った食べ物は、実は焼いた魚ではなかった。イカのルイベ。イカのはらわたをイカの身で包んで巻き、それを冷凍したものだった。はらわたの味がほのかで、生臭いどころか、上品に感じた。(梶川伸)=2017.03.05

更新日時 2017/03/05


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