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豊中市・西山氏庭園が国指定名勝に

西山氏庭園

 国の文化審議会が6月21日に開かれ、豊中市岡町南2、西山氏庭園(青龍庭)を国指定名勝とする答申が出された。指定面積は1011平方メートル。国指定名勝への指定は、豊中市内では初めて、大阪府内では6件目となる。
 庭園は1940年に造られた枯山水の住宅庭園。作庭家・重森三玲(みれい)が庭園の設計をした。青龍庭と名付けられた主庭は、北東端に枯滝(かれだき)石組を配置し、そこから白川砂によって表現された枯流れ(かれながれ)が続く。枯流れには沢、飛石 、舟石を据えているほか、2カ所に自然石の橋を架け、南西には慈照寺(銀閣寺)庭園の向月台を模した盛砂が造られている。
 真上から見ると、枯滝石組、枯流れは龍の頭と胴体、盛砂は龍がつかむ玉を表現していることがわる。近代になって鉄道沿線に開発された郊外住宅地に残る庭園の事例として重要なもので、作庭に関する図面や書類などが豊富に残されていることなど、日本の造園史上における学術上、芸術上の価値が評価された。
=情報提供・豊中市(梶川伸)

更新日時 2019/06/22