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編集長のズボラ料理(505) アボカドパスタ

ソースの濃さはゆで汁で調整

 うどんは、うどんである。当たり前だ。でも言いたいのは、うどんを「和食」とはあまり言わないということ。
 パスタの場合は、ちょっと違う。「イタリアン」なのだ。つまり、イタリア料理。
 昼ご飯を食べる際、「イタリアンにしよか」と言えば、ほどんどの場合、パスタのことだ。もしくはピザ。肉や魚を食べるわけではない。
 「パスタにしよか」とは言わない。もちろん、「スパゲッティにしよか」とは99%言わない。残り!%は。団塊の世代より上の年代の人間が占める。スパゲッティー・ナポリタンしか知らずに大きくなり、一大ブームになった店「壁の穴」でメンタイコ・スパゲッティーを食べ、それですべて満足してしまい、世の中がパスタに変わり、さらにイタリアンへと変遷していく流れに乗れなかった世代ともいえる。
 パスタは買えば安い。だから庶民的な食べ物のはずだ。それでも、イタリアンの称号が与えられる。
 それに引き換え、うどんは可哀そうだ。庶民的な食べ物としてあまりにも定着していて、和食や日本料理の仲間に入れてもらえない。
 それを実感したのは、高松市に1年5カ月住んで、讃岐うどんの店を食べ回った時だった。ちょうど消費税が3%から5%に上がった時期。消費善アップ前、かけうどん(素うどん)の値段が100円未満の店、つまり値段が2けたの店を、5、6軒知っていた。アップ後は2けたの店はほとんどなくなったが、100円の店は結構あった。
 うどんもパスタも、原料は小麦粉で変わりない。それにしては、パスタの方が得をしていると思えてならない。うどんと言えば、駅の立ち食いうどんを思い浮かべる人もいるだろう。時間がない時に、これはありがたい。ところが立ち食いパスタは見かけない。
 かけうどんは香川県でこそ当たり前だが、香川以外では「素うどんかあ」と鼻であしらわれる。パスタの場合、ペペロンチーノは素うどんに近い。しかしながら、それを口にすると、「通だね」となるから、評価は高い。今回は得な麺類のパスタを使う。
 パスタをゆでる。スパム(なければベーコン)の塊を拍子木切りする。アボカドは皮をむき、適当にカットしてフードプロセッサーにかける。その際、ワサビ、白だし、牛乳、パスタのゆで汁を加え、これをソースにする。フライパンにオリーブオイルを入れ、ニンニクスライスとタカノツメを加えて熱し、ニンニクオイルを作る。スパムを炒め、さらにパスタを炒め、最後にソースを注いてからめる。
 パスタもアボカドも安い。1人前にすれば、200円もかからない。それでも、アボカドパスタと名乗れば、どこか通っぽい。パスタは得である。(梶川伸)2021.05.27

更新日時 2021/05/27


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