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心にしみる一言(369) 良質な小麦ができたほか、塩、しょうゆ、イリコに恵まれたため

自分で大根をすり、それをづどんに乗せ、しょうゆをかけて食べる「しょうゆうどん」

◇一言◇
 良質な小麦ができたほか、塩、しょうゆ、イリコに恵まれたため

◇本分◇
 高松市に住んだ1年5カ月の間、讃岐うどんをよく食べた。同時に、うどんに関する知識もたくさん仕入れた。そのいくつかを紹介する。ただし、1996年から97年時点のことだと了解願願いたい。
 なぜ、讃岐はうどん王国なのか。研究者やうどん店経営者、愛好家で組織する「さぬきうどん研究会」に聞いた答が、取り上げた言葉だった。「温暖な気候に恵まれて良質な小麦ができたほか、塩、しょうゆ、イリコがに恵まれたため」
 塩は讃岐うどんの腰を出すために欠かせない。「土3寒6常5」という言葉が伝わっている。数字は塩に対する水の割合を示し、土用の暑い時期は塩分を多くし、寒い時期は少なくする。坂出市を中心に塩田が広がっていたので、塩は昔から手に入りやすかった。
 しょうゆは小豆島の名産。だしをとるイリコは、観音寺市沖の伊吹島が中心地。このように、うどん材料が手に入りやすかったのだ。
 うどん王国を裏付けるデータの1つとして、うどん生産に使用した小麦粉の量がある。香川県の1995年度の使用量は4万200トン。全国の12.61%を占めて日本1。
 食べる方も大変な量で、香川県の調査では成人の6割が週に2、3回以上、うどんを食べている。驚く数字ばかりだった。(梶川伸)2022.04.11

更新日時 2022/04/11


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