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気軽にお寺に②若冲と扇松 豊中・西福寺

扇松を背に榎原住職は語る。「地域の人に来てもらえる寺にしたい」

 豊中市小曽根の小さな寺、西福寺に11月3日、約550人の参拝者が詰めかけた。年に1度だけ文化の日に、寺が所蔵する伊藤若冲(じゃくちゅう)の絵を公開しているからだ。
 若冲は江戸時代中期の画家。京都の大火で焼け出され、西福寺の檀家である大坂の薬種問屋の支援を受けた。その縁で寺に1年ほど滞在し、ふすま絵「群鶏(ぐんけい)図」(重要文化財)や「蓮池(れんち)図」(同)などを描き、寺に残した。群鶏図は若冲の集大成の作品として評価が高い。榎原清了住職は「観光の寺ではないので、PRはしない。見てもらうのも、虫干しの名目」と語る。
 「松の寺」としても知られる。狭い境内いっぱいに、松の古木が枝を張っているからだ。上から見た姿から「扇松」と呼ばれる。榎原住職は「350年ほど前に本堂が焼け、新しい本堂を建立する際に、記念に植えた、と伝えられている」と説明する。
 寺ではしばしば、本堂を使ってコンサートをする。「寺に足を踏み入れたことがない若い人も来る」。音楽とのコラボで、榎原住職は開かれた寺を目指す。(梶川伸)
【西福寺(さいふくじ)】豊中市小曽根1-6▽06-6332-9669
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」第33号(2011年12月1日)

扇松 伊藤若冲 西福寺

更新日時 2011/11/21


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