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阪大へ恐竜を見に行こう① 化石が結んだ縁

左から宇都宮さん、伊藤さん、川崎さん。手にしているのは川崎さんが 手がけた展覧会のイラストポスター

 7月20日から8月31日まで、大阪大学総合学術博物館(豊中市待兼山町)で、ミニ企画展「日本にいた!『絶滅』古生物」が開かれる。博物館の伊藤謙さんに、化石や恐竜の魅力を伝えてもらう。
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 私が化石の魅力にとりつかれたのは小学生の時だ。化石収集が趣味だった大学教員の父と、国内のみならず、海外へも採集に行った。しかし、私の専門は薬学。あくまでアマチュアの化石好きだ。そんな私が今回の展示企画を進められたのは、「好きこそものの上手なれ」の精神と、多くの化石仲間の力による。
 若いころから出入りしていた、正倉院石薬研究で著名な故・益富寿之助博士によって設立された益富地学会館(京都市上京区)は、化石研究者だけでなく、化石を趣味とする者も垣根を超えて集う。今回の協力者の1人、宇都宮聡さんとは、そこで知り合った。サツマウツノミヤリュウの発見など、会社員をしながら次々と大きな成果をあげてきた彼の名を知らない化石愛好家はいない。また、和歌山県立自然博物館学芸員の小原正顕さんとは、子どものころから一緒に化石採集に行った仲だ。ダイナミックで動きのある古生物を描くイラストレーターの川崎悟司さんは、宇都宮さんからの紹介で懇意になった。
 化石という「縁」で結ばれ、情熱をともにする仲間が、所属や身分に関係なく力を出し合い、今回の展示は行われる。
【伊藤謙さん】大阪大学総合学術博物館研究支援推進員、京都漢方研究会理事。石薬や緒方洪庵の薬箱のほか、マチカネワニ化石も研究

更新日時 2013/06/12


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