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70歳、80歳、86歳の現役女子高生が語る「夜桜」

学校への思いや将来の夢を語る木村さん(左から3人目)、今井さん(左端)、寺内さん(右端)

 豊中市本町1、大池コミュニティプラザで6月29日、2013年度の最初の「大池成人講座」が開かれ、大阪府立桜塚高校の定時制に通う70歳、80歳、86歳の女子生徒が定時制高校での生活や勉強への思いを語った。
 桜塚高校の校門付近に立派な桜の木があること、また校名にも桜が入っていることから、定時制高校は生徒らの間で「夜桜」の愛称で親しまれている。夜桜では毎日4時限の授業が行われており、午後6時5分に1時限目が始まり、4時限目が終わるのは午後9時20分。学校は午後10時半に閉まる。
 この日、学校生活について語ったのは、今井昌代さん、寺内トシ子さん、木村かづこさんの3人で、会場では「夜桜キャンディーズ」と紹介された。3人とも夫と死別している。寺内さんが「社会や地理を学んで、世界のニュースが理解できるようになった。卒業するまでに英語で新聞が読めるようになりたい」と話すと、木村さんも「1番好きなのは数学。卒業後は大学へ進みたい」と夢を語った。今井さんは「先生も若い同級生もみな優しいので楽しい。今からでも勉強したいと思っている人は怖がらないで」と定時制への入学を勧めた。
 藤下功一教諭は「3人は真面目で成績も優秀。体育や学園祭にも積極的で、若い生徒の手本となっている」と話した。
 講座の後半は質疑応答となった。参加者の女性が「ご主人がいらしても入学されましたか?」と質問すると、3人は「夫の世話に時間を取られるので無理でしょうねえ」と答え、会場の男性たちを苦笑させた。(早川方子)

更新日時 2013/07/11


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