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編集長のズボラ料理(62) 厚揚げとトマトのガーリック炒め

厚揚げの両面をニンニクオイルで焼いておいてから、トマトと一緒に炒めるとよい

 職場に、大食いの男性記者がいる。一緒に食べに行くと、必ず大盛りを注文している。ラーメンの場合は、必ず焼き飯だとか、から揚げだとか、何かをセットにして、ガバガバと食べている。
 そのうち、いつの間にか「マチゴト豊中・池田」の紙面を私物化し、勝手に「北摂麺大使」なるコーナーを作り、せっせせっせとラーメン屋さんに通って食べまくっては、記事に書いている。
 そのかいあってか、このデフレ時代にもかかわらず、体重は右肩上がり、ウエストは前腹太りのインフレ的成長を続け、ついに100キロの大台に達したように見えた。やるもんである。
 ただし、本人は「3けたではない」とかたくなである。きっと、99キロか98キロか、100キロの寸前で、何とか踏みとどまっているのだろう。100キロも99キロも誤差の範囲だと思うのだが。
 さすがに、「こりゃあ、いかん」と思ったのか、突然ジムに通い始めた。しばらくたって、その成果を尋ねてみた。「まあ、何とか」と、はっきりしない。体重がデフレに転じた兆候が見えないに違いない。
 何でも食べる記者だが、唯一口にしないものがある。それはトマトだ。「青臭い味がどうも」と、30代も後半になって、青臭い言い方をする。いっそのこと、トマトを主食と決めてしまえば、ダイエットは大成功するに違いない。
概して、トマト好きは女性の方に多いような気がする。遍路仲間にも、その傾向が見える。
 遍路仲間の遍路旅で、高知県に行った時のことである。春野町の「はるのテラス」という小さなカフェを、昼食場所に選んだ。春野はトマトの産地で、その店のサラダバーには、何種類ものトマトが用意してあるからだった。
 女性組はトマトを食べる、食べる。サラダバーのトマトはすぐになくなり、店員は新たなトマトを出すのに追われてしまった。小さな店のうえ、大阪からの団体など受け入れたことがない。そのうえ、よく食べる。
 その結果、メーンの料理の方が滞ってしまった。女性組は料理が運ばれてくるまでの時間をもてあますから、またトマトを取りに行く。すると、店員はトマトの準備に追われる。悪循環ではあったが、女性組はトマト腹に満足した様子だった。
 オリーブオイルをフライパンにひき、ニンニクのスライスも入れて、弱火で熱し、ニンニクオイルをつくる。厚揚げとトマトを適当な大きさに切り、そのオイルで炒め、軽く塩、コショウをふって味を調整する。おかずにも、ビールのあてにもなる。(梶川伸)

編集長のズボラ料理 はるのテラス

更新日時 2013/11/21


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