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言葉・コトバ②「努力」 シャーリーさん

来日当初はタコ焼きなど粉ものが食べられなかった。「ソースがダメだったんです。今は大好きで、バクバク食べますけどね」

 今年で豊中在住20年目を迎えるシャーリーさんが心に留める言葉は「努力」だ。それは、父の背中を見て教わった言葉だという。
 台湾で生まれたシャーリーさんは、10歳の時に家族5人でアメリカに移住した。「その時の父の所持金は3000ドルあまり。渡米直後に弟が生まれ、本当に貧しい暮らしでした」と振り返る。「コックをしていた父は、とにかく働きに働いて、2年後に店を開いた。働くこと、迷惑をかけないこと、無駄遣いをしないことが、うちの家訓。そしてそれ以上に、努力をすること。しなければ成功はないということを、父から学びました」
 学生の時、台湾に帰省した際に、日本人の夫と出会い、結婚した。4年前から、豊中市内の小学校で英語を教えている。「日本人は外国人の話す言葉の意味を完ぺきに理解しようとするけど、そんな必要はない。言葉は20%しかわからなくても、ジェスチュアや表情で、十分伝わるんです」と話す。
 言語人口1位の英語、2位の中国語に加えて日本語も話せるシャーリーさん。「次は3位のスペイン語を勉強して、もっとたくさんの人と話したい」と、日々努力を続けていく。(礒野健一)
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」59号(2014年1月16日)

更新日時 2014/01/15


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