このエントリーをはてなブックマークに追加

編集長のズボラ料理(145) ご飯とキムチとチーズの春巻き

基本は、ご飯とキムチとチーズと大葉

 料理に関して自己分析すると、僕はどうもけちくさい感じがする。
 例えば冷蔵庫を開けてみる。4本入りの竹輪が1本だけ残っている。何でだろう。しばらく考えてみる。そうだ、何の目的もなく、スーパーでつい1袋買ったのだ。理由は100円弱と安かったからである。
 竹輪の4のうち2本は、確かサラダに使った。野菜だけでは物足りないと思って、冷蔵庫を開けたら、目に着いたのが竹輪だった。細く切って野菜と混ぜたが、主役は野菜だし、ゆで卵もワカメも入っているから、1袋全部を使うのはもったいない。そう思って半分だけを使った。けちくさい。全部使っても100円弱なのに、50円弱分を残してしまった。
 モヤシをカレー粉で炒めようと思った。タマネギも細切りにしたが、何かもう1品加えたい。肉かハムが普通だろうが、両方とも別の料理に使っている。ダブっては面白くない。何かないかと思って、冷蔵庫をあけたら、目に着いたのが竹輪だった。細く切り始めたが、「もしかしてまずいかもしれない」とためらいがでて、1本だけでにした。25円弱だけ残して、けちくさい話だ。
  ちょっとお腹がすいたな、と感じて冷蔵庫を開けた。目についたのが最後の1本の竹輪だった。手でつまんで、25円弱をそのまま食べた。料理もせず、手も加えず、何もつけず。ズボラ料理の神髄と言えなくはないが。
 友人が遊びに来た。ズボラ料理をいくつか用意した。メーンは牛肉とゴボウのワイン蒸し(ズボラ料理36回)。ほかに豆腐と野沢菜ピカタ(1回)、ついでに、はんぺんの春巻き(4回)など。
 はんぺんの春巻きはしょせん、ついでに作るものだから、皮を1袋全部つかわなくてもいい。そこで、適当に出して巻いたら、3枚余った。しょせん50円ほどのものではあるが、けちくさい性分としては、冷蔵庫に入れておいた。
 通常はどうなるか。春巻きの皮は、たびたび使うものではない。だから、冷蔵庫の中でひからびていく。大事にすればするほど、冷蔵庫のあちこちで、ひからび食品が増殖する。
 いつもそうではいけない、と僕は決意した。冷蔵庫を開けたら目についた、ではなく、春巻きの皮3枚を使うために冷蔵庫を開けた。ついでに、けちくささのなれの果てを探すと、キムチと酒かすと大葉があった。これを使う。1枚には、ご飯、キムチ、大葉、とろけるチーズを入れて巻いた。もう1枚には、さらに酒かすも加えた。それを油で揚げた。
好みとしては、酒かすがない方がいい。酒かすを使うなら、ご飯を省いた方が良さそうだ。
 これで、けちけちで残っていた食材が、かなり整理された。さあ、新たに始めるか。(梶川伸)

更新日時 2015/08/20


関連地図情報

関連リンク