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ちょっと味見を(1295)  吉宗の茶碗蒸し

吉宗の茶碗蒸し蒸しずし

 数回前に、長崎に行った時に食べたチャンポンを取り上げた。今回は、その翌日に行った長崎市、吉宗(よっそう)の茶碗蒸し。
140年続く料理屋で、茶碗蒸しと蒸しずしが有名だ。2階建ての木造建築。外から見ると、2階の窓辺に提灯(ちょうちん)が横並びになっている。その下に「茶碗蒸」の古い看板。やはり名物なのだと知る。
 靴を脱いで2階に上がる。係の男性が、同じ番号の書かれた2枚の木の下足札を両手に1枚ずつ持って、それを拍子木のように打ち、客の到来を告げる。この店で1番印象に残った。長年のしきたりだろうが、何とも風情がある。
 茶碗蒸しも驚いた。丼に入っている。具はほかの茶碗蒸しと大差はない。しかし、卵のなめらかさが良い。
 蒸しずしは、少し甘目のすし酢を使っている。これも丼に入っていて、酢飯の上に錦糸卵、でんぶ、魚の身をほぐして甘辛くにたものが乗っていた。すべてが風情を食べる店だった。(梶川伸)2018.08.16

更新日時 2018/07/16


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