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編集長のズボラ料理(585) サケ・コンビーフのサンショウパイ

サンショウの実の数は好みで

 サンショウが大好きだ。大柄の僕が言うのも変だが、小粒でピリリと辛いのがいい。
 友人が奈良県天川村の出身の友人がいて、仲間で1泊泊まりで出かけたことがある。友人の案内で、山菜採りをするのが目的だった。
 山菜はで天ぷらなどして食べた。作業に使う建物を使い、川に面していて、見晴らしは抜群だった。そこに大きなサンショウの木があり、大量に摘んで自宅に持って帰った。
 実を細かい枝から外し、一部はそのまま容器に入れて、冷蔵庫の冷蔵室に保存した。残りの大部分はタッパに入れ、冷凍室に保管した。
 緑色がさわやかでいい。味もさわやかでいい。それが好きな理由の1番目で、緑こそ命である。
 どう使うか。みそ汁に入れる。煮物にも入れる。つぶして冷ややっこにかける。マーボー豆腐にもかける。おかずがなければ実をご飯に乗せ、しょうゆをかけ、カツオ節をふって、混ぜて食べる。たくさん実を乗せるので、さわやかさを超えて、口がヒリヒリする。それも癖になる。
 冷蔵庫のものはすぐになくなる。そうすると、冷凍庫のものを出して使う。この時には気をつけることがある。使用後はきちんとふたをして、冷凍庫に戻す。
 1度、間違って冷蔵室に戻した。何と、次に使おうとしたら、緑は黒に近い色に変わっていた。爽やかさのかけらもない。みそ汁に入れると、少し緑が蘇るが、緑を見たワクワウ感がなかった。
 天川村のサンショウを機に、毎年春になると、サンショウの実を買い、小枝を取って、冷凍室に保管するのが恒例になった。それで口の中をピリピリさせながら、次の春が來るまで待つのだ。
 兵庫県の朝倉サンショウの苗をもらって、小さな庭で育ててみた。育てるのは難しいのだろう、枯れてしまった。仕方ないから、冷凍方式をずっと続けている。
 サンショウの実をフライパンでから煎りする。冷凍のパイ生地を買ってきて解凍し、食べやすい大きさに切る。四方を折って立ち上げ、浅い箱型に成形する。底にサンショウの実を好み量を置いて、上から押して生地に食い込ませる。箱の中にほぐしたサケを詰め、上にマヨネーズを絞る、別の箱にコンビーフを詰め、上にはとろけるチーズを乗せる。この2種類を、オーブンで焼く。
 サンショウの実は火を通してつくだ煮にして保存する人がいる。これは邪道だ。生のサンショウがヒーヒーだとすると、佃煮はヒー程度のもんである。(梶川伸)2022.03.08

更新日時 2022/03/08


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