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心にしみる一言(368) 僕が見てあげる

成相寺

◇一言◇
 僕が見てあげる

◇本分◇
 近所の中学1年と小学6年生の仲良しコンビが、自転車で50キロほど走って京都市・嵐山に行き、トロッコ列車に乗ったと、楽しそうに話してくれた。中1の子の部屋には列車の吊り皮が下げてあるといい、なkなかの鉄道好きのようだ。
 私は鉄道好きの子ども助けてもらったことがある。西国33所観音霊場を回っている時だった。「日帰り・安上り」をコンセプトにしていたので、列車の移動が多かった。
 1999年8月の暑い日、青春18切符を使って。京都府宮津市の28番・成相寺(なりあいじ)にお参りをした。時間に余裕があったので、ふじつ温泉に寄り道をした。汗を流して、温泉の前から5時27分発のバスに乗った。西舞鶴駅を午後6時14分発の列車に乗る。通常なら所用時間は15分で、十分に間に合う。
 ところが海水浴帰りのマイカーで大渋滞。列車に間に合うかどうかにギリギリの状況になったので、そのことを運転手さんに話した。運転手さんは親切で、本来のバス停から離れた駅前にバスを止めてくれた。
 走って駅に入ると、ホームは2つあり、乗り込む列車は遠い方のホーム。間には跨線橋。階段を上り、駆け降りた途端、無情にも列車が出発した。列車が少ないので、1便遅れると、大変なことになる。
 時刻表を見ながら、乗る列車を組み立て直していると、男の子が近づいてきて、「ぼくが見てあげる」と話しかけてきた。聞けば、中学3年で鉄道大好き少年。「製粉18切符だから、不通と快速しか乗れない」と伝えると、天橋立発から始まり、綾部、園部、京都の乗り換えの便まで、すべてのダイヤをを組み直してくれた。ドタバタした日の最後に、優しい思いに触れた。(梶川伸)2022.04.04

更新日時 2022/04/04


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