編集長のズボラ料理(860) アサリとセロリのパスタ
娘が急に遊びに来る時、常套句がある。「パスタでええわ」
昼ご飯のことである。近鉄電車で4駅だから、ドア・ツゥ・ドアの最短時間は40分。
昼ご飯は娘が到着して5分後にスタートするのが、慣例になっている。たいていは朝ご飯を食べずに来るので、到着時点でははらぺこあおむしになっているから、待ち時間5分は限界に近い。
だから、電話を受けてから買い物に行く時間的余裕はない。それを互に心得ているから、「パスタでええ」となる。簡単だから。
襲撃に備えて、一定程度のパスタ食材を備蓄していることも、共通認識になっている。そんな相互関係の中での一言だから、さまざまな思惑が凝縮されているのだ。その割には、軽く言ってくるが。
備蓄の第1は、当たり前だが乾麵。第2は缶詰めのホールトマトかカットトマト。第3は冷凍した合挽きミンチ。第4はタマネギ。これだけあれば、出がけ電話の急襲でも大丈夫。準備を含めて20分あれば、ミートソースのパスタはできあがる。どうせなら温かい方がいので、電話から25分で調理をスタートさせることになる。
それまでに20分があまるから、野菜サラダを作る。娘はカマンベールチーズが好物なので、備蓄に加えていて、それも使う。これで完璧。
今回は前日に予告メールがあったので、別のパスタにした。アサリは皿に乗せ、白ワインをふって蒸し焼きにする。取り出して、アサリの身を殻から外しボウルに移し、できたスープも入れる。セロリは筋を取り、斜め切りにする。パスタは鶏ガラスープの素を加えてゆでる。フライパンにオリーブオイルをひいて熱し、セロリを炒める。ボウルのアサリとスープ、スパゲッティーとその煮汁も少し入れて熱し、コショウ、白だしも加えて煮る。皿に盛って、セロリの葉の細切りをふる。
アサリのパスタのボンゴレは、殻のままの方が一般的だ、見栄えがするかもしれないが、食べにくいではないか。娘が嫌がるは必至だから、外してみた。
今回は急襲に対応できるかどうかの実験でもあった。アサリは常備していないから買いに行く必要がある。幸いイオンモールが目の前にある。それでも魚介類の売り場までは片道3分かかる。レジをすませて帰るまで10分はみておきたい。料理の準備まで5分。ワイン蒸しは簡単だが、殻から外すのは面倒くさいから、15分かかる。その後の調理で10分。ここまでで40分。急襲対応はちょっと難しいかも。殻から身を外さなければ何とかなりそうだ。見栄えもよくなるのだが、問題ははらこあおむしが面倒くさがりそうで、リスクを伴う。(梶川伸)26.03.26
更新日時 2026/03/26