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編集長のズボラ料理(865) タケノコとキノコのバターしょうゆ炒め

キノコはシメジがいいかも

 奈良市の近鉄奈良線学園前駅のホームで3月末、年配の男性に京都への行き方訪ねられた。2つ目の駅、大和西大寺駅で京都線に乗り換え、終点まで乗るのがルートとなる。
 僕は自宅に帰る途中で、京都線に乗り換えて急行で1つ目の高の原駅で降りる。男性は東京から来たそうで、関西は不案内と見た。そこで、途中まで案内することにした。
 なかなかの人だった。学園前駅の近くには3つの美術館があるが、そのうちの1つ、大和文華館で青磁の展覧会を見たという。僕は近いから時々行くが、青磁のような地味な展示には足が向かない。それれなのに、わざわざ東京から。美術好きなのだろうと、軽くお思った。
 話をしていると、鉄道にも興味があるという。そこで大和西大寺駅で、2階の展望デッキに案内した。そこからは奈良線と京都線、それの平面上での交差、普通列車や特急、乗り入れをしている阪神や京都市営地下鉄の車両も見下ろすことができる。鉄ちゃんも喜んだので、主導権を握ったと確信した。
 京都ではどこに行くのか聞いてみた。関西不案内人間なら、僕がいろいろ教えてあげようという不遜な考え。まず、法金剛院を訪ねるという。「ほう、穴場ですね」と言うと、「待賢門院を見たくて」ときた。何!歴史好き、花好きでもあるのか。僕は1度だけ見たことがあるが、ほとんど記憶がない。
 これはあなどれない。大和文華館というマイナーな目的地の段階で気づくべきだった。でも、京都府民としては、簡単に負けを認めるわけにはいかない。「あそこは、夏の蓮もいいですよ」と、何とか持ちこたえた。
 さらに雲行きが怪しくなった。夜は祇園の片泊まりの宿だという。何!何!実は京都通かもしてない。話には聞くが、僕は泊まったことがない。
 夕方は長岡京市の光明寺ものぞくという。「あそこは、紅葉がいいですよ」と伝え、ちょっと持ち直した。さらに、ダメを押した。「もし、懐具合に余裕があれば、同じ長岡京市の錦水亭のタケノコ料理がいいですよ」
 「6時から予約してるんです」。何!!!懐にも余裕があるのだ。朝ご飯だけがついている片方泊まりの宿、タケノコ産地の長岡京市とくれば、錦水亭に結びつけてもよかったのに。完全にうちのめされてしまった。
 僕が住んでいるのは、山城タケノコの産地に近い。京都人の意地を見せる。スーパーの地元農産物コーナーで、タケノコを買った。長岡京市まで行かなくていい。ゆでてから厚めの櫛切りにする。キノコ(今回はシイタケ)を食べやすい大きさに切る。フライパンにバターを入れて熱し、2つを炒める。味つけはみりんとしょうゆ。皿に盛って、木の芽を振る。
 若竹煮、天ぷら、タケノコご飯も作った。540円のタケノコ1つで4品。幸い僕は、錦水亭に行ったことがない。良いかった良いかった、比べようがなくて。(梶川伸)2026.04.18

更新日時 2026/04/18


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