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編集長のズボラ料理(861) チーズ茶碗蒸し

玉子液の固まり具合とチーズのとろけ具合の調整は結構難しい

 四国88カ所を歩くお遍路さんのために、休憩所「ヘンロ小屋」を造る活動があり、僕も参加している。中心になっている建築家の事務所で毎月1回、会議を開いている。
 20年以上続いていてるので、小屋は59棟できたが、僕も含めてメンバーは年を取り、動き回るエネルギーは随分と落ちてきた。会議は夕方で、1時間ほど話し合ったあと、反省会と称して、軽く飲みに行く。こちらの方のエネルギーは全く落ちない。
 僕は京都・奈良府県境に住んでいる。会議の場所は大阪市の中心部。このため、近鉄電車で大阪市・日本橋で降り、今度は大阪メトロに乗る。乗り換えの際、少しだけ地下街を歩く。
 ここは飲食店街になっているので、僕にとっては誘惑の多いゾーンといえる。立ち飲み屋さんもあるし、酒蔵直営の居酒屋さんもある。会議さえなければ、誘惑に負けて、のれんをくぐりそうになる。
 まだどこの店にも入ったことはないが、ずっと気になっていた店がある。すし酒場「さしす」。いつも店の前に、客が長い列を作っているからだ。それも若い人が多い。そんな店だから、僕のような年寄りには縁がないとあきらめていた。
 さしすはチェーン店で、ほかの場所でも見たことはあるが、やはり列ができていた。ますます、縁がないと確信していた。
 友人と神戸市・三宮の地下街を歩いていると、そこにもさしすはあった。何と、列がない。午後3時半という時間帯も良かったのだろう。これは入るしかない。
 本格的に飲むのは、夕方から友人の家で、と決めていたので、その前に一杯となった。実は友人にも理由があった。近くに住む姪の家族から、「行ってみたいので、どんな店か見てきてほしい」と頼まれていたのだという。
 一般的なすしのほかに、変わったメニューも多かった。そのうちの1つが、チーズ入りの茶碗蒸しだった。これは自宅で作ってみなくては。
 だしを取り、白だしも加える。溶き卵と一緒にして混ぜる。割合は、茶碗蒸しのお椀1つに卵は半分程度。エビをさっとゆでる。竹輪をカットする。お椀にエビと竹輪を入れ、だし玉子液を注ぎ、上にラップをして、レンジでチーンをする、これが結構難しい。玉子液が固まる直前にいったん取り出し、平たいとろけるチーズを乗せ、もう1度レンジにかける。しばらくラップをかけたままにし、さらにチーズを溶かす。
 さしすで食べているうち、どんどん客が増えていった。店を出る時には、客が列を作っていた。夕食時間帯になったからだろう。友人宅で飲むのには、ちょうどいい時刻だった。(梶川伸)2026.04.01

更新日時 2026/04/01


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