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気軽にお寺に⑤飛鳥時代の礎石 豊中・看景寺

飛鳥時代の礎石の横に立つ豊島住職。先代住職が好きだったツバキも境内を彩る

 飛鳥時代には、寺の北東に金寺(こんじ)と呼ばれる巨大な寺院があったと推測されている。「金寺千軒と言われ、塔頭(たっちゅう=子院)が多く、うちの寺もその1つ」と、豊島了雄住職は語る。
 境内の隅に、大きな石がある。金寺の塔の礎石だと見られている。石の上面中央部に、直径60センチほどのくぼみがある。塔の中心柱を据えた部分で、大きな塔だったことを物語る。礎石が看景寺に置かれた経緯は、はっきりしない。
 寺は豊中市の本町商店街に近い。商店街との関係は深く、七夕のイベントの際は、寺が休憩所になる。境内で紙芝居などの催しもする。背景には「気軽に寺に来てほしい」という思いがある。
 第十三中学校の生徒の体験学習も、受け入れている。生徒は3日間寺に通い、写経をするほか、豊島住職の母百合枝さんの指導で華道、茶道にも取り組む。「感謝の心を教えたい」。そんな気持ちが通じてか、生徒は初体験の印象を下の学年に伝え、体験学習が毎年続いていることを、豊島住職は喜んでいる。  (梶川伸)
【看景寺】豊中市本町3-14-32 ▽06-6852-4112
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」第37号(2012年3月22日)

看景寺 金寺

更新日時 2012/03/08


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