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編集長のズボラ料理(163) カマンベールチーズのパン粉焼き

 チーズを食べすぎることはないだろうか。僕はある。それも、よくある。
 ワインや洋酒を好む人にとって、チーズはなくてはならないものだろう。フランスに長く住んでいた人にとっても。
 僕はワインをほとんど飲まない。青春18切符を使って、わざわざ岐阜県多治見市にワインを買いに行ったこともあるが、それは多治見修道院で作っているという物珍しさからである。そのワインは自宅でちょっと飲んだあと、瓶に半分残ったまま2カ月近く眠っている。
 スコッチもあまり飲まない。少っしだけだ。スコッチ好きの四国の友人が遊びに来て、「シングルモルトを飲みたい」と言うので、阪急百貨店の地下食品売り場の一角にある立ち飲みコーナーに行ったくらいだ。そこに兵庫県明石市の江井ヶ島酒造の「明石」が置いてあり、友人と一緒に飲んだ。つまり友人は、スコッチでが好きなのかどうかわからなかった。
 僕は家ではビールか日本酒か焼酎(しょうちゅう)か、もしくは水を飲む。それでも、チーズは冷蔵庫の中に必ずある。何もつまむものがなくなった時、最後のとりでに用意している。調理しなくても、そのまま食べられて便利だし。
 たいては小さなチーズで、袋に入っているか、4つ組みのものか、扇状に切って丸い紙ケースに入っているものを置いている。1つが小さいうえ安いから、ついつい食べ続ける。
 少し高くても、食べすぎるチーズがある。カマンベールで、その塩味が食欲をそおそり、外側と中側の柔らかさのコントラストが、「もう少し」とそそのかす。
 それだけではない。娘もカマンベールが好きで、見つかると食べられてしまう。瓶詰め調味料の裏側に隠しておいても、見つけられる恐れがある。だから食べ始めたら全部食べて、すきを与えないように心掛けている。
 カマンベールもそのまま食べるが、たまには手をかけてみることにした。とは言っても、居酒屋さんだったか、どこかの店で見た料理ではあるが。
 丸いカマンベールチーズを、輪切りにして2つに分ける。内側の柔らかい方にアンチョビソースを塗る。パン粉、黒コショウ、オリーブオイルを混ぜて、アンチョビを塗った上に置き、オーブンで焼く。これもつまみにいいし、ワインや洋酒にもいいにではないか、と勝手に考える。(梶川伸)2016.02.05

青春18切符 多治見修道院

更新日時 2016/02/05


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