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心にしみる一言(248) 飲み歩くよりは楽

「けったいでんな」の紙面

◇一言◇
 飲み歩くよりは楽

◇本文◇
 ちょっと変わった人物を紹介する「けったいでんな」という連載記事を担当していた時、うらやましいと思った人は何人もいた。けったいな人に限って、自分がやりたいことをやっている人が多かったからだ。
 その代表が、昼は会社社長で、夜はバーテンダーと、二足のわらじをはいている男性だった。小さなバーを訪ねて、飲みながらじっくり話を聞いた。
 電子部品の会社の社長だった。仕事が終わると、バーを飲み歩いた。そのうち「飲み歩くのがしんどくなった」そうだ。
 そこで、夜は何をしようかと考えたが、結論は「バーを自分でやってみよう」という結論に行きついた。理由が、取り上げた言葉になる。たった1人の店なので、夕方が近づくと社長業を修了し、バーの準備にかかり、夜にはベストを着てバーに立つ。
 最初はバーボンに重心を置いた。しかし、シングルモルト好きの客に刺激されて、その方へと傾いていった。その理由についいて、「自然とのハーモニー」と語った。そして、「同じ銘柄でも、造った年の気候や、貯蔵・保存の際の気候によって、自然の影響を受ける」と解説した。楽しそうに。うらやましいなあ。(梶川伸)2021.11.22

更新日時 2021/11/22


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