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身近な生き物たち⑭ 豊中・池田のホタル

池田市畑4の柿畑で撮影したヒメボタルの光

 初夏から梅雨にかけての時期、淡い光で日本の夜を彩る風物詩といえばホタルだ。都市部や住宅地ではなかなか見られないと思われがちだが、少し探せば意外に近くで観察できる。
 まず、体長7ミリ前後と小さいヒメボタルは陸棲(せい)のため、山や畑でも見ることができる。池田市では畑、渋谷、五月丘など、多くの場所で観察可能だ。ピークは5月中旬~6月上旬のため、今年はもう遅いかもしれないが、5月25日に渋谷高校西の柿畑に撮影へ行った際は、肉眼で50匹以上が光っている幻想的な光景を見ることができた。池田・人と自然の会の今城香代子さんによると、前日は風もなく気温も高かったため、この3倍はいたという。
 もっとも一般的なゲンジボタルは、体長15ミリほどで、日本のホタルでは大きい部類だ。ピークは5月下旬~6月下旬で、流れのある川に生息する。池田市の細河、東山など余野川周辺でよく見られるが、清流だけでなく比較的汚れた水でも生息可能なため、石澄川、箕面川、千里川でも、数は少ないが見られる。
 ヘイケボタルは体長約10ミリと小さい。ピークが6月下旬~7月下旬と遅いため、これからが観察に適している。水田など流れがない水辺に生息するため、以前は日本中のいたるところで見ることが出来たが、農薬散布や水路のコンクリート化の影響で数が減った。今は池田市の園芸高校付近で見られる。7月14日に池田・人と自然の会で観察会を開く。詳しくはウェブhttp://hitoshizen.jp/ を参照。(礒野健一)

更新日時 2012/06/13


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