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身近な生き物たち㉔ 神崎川の生き物

川岸のハシゴを足場に、そこに絡まる藻を網ですくい上げる松本さん

 神崎川は豊中市と大阪市の境を流れる一級河川だ。摂津市で淀川から分岐し、淀川区加島付近で猪名川と合流。その後いくつかに分岐して、大阪湾に流れ込む。
 明治以降、工業廃水のために水質汚染が進み、悪臭に悩まされる時期もあったが、今は下水道の整備や川底のしゅんせつ工事も行われ、環境は改善している。とはいえ周囲をコンクリートで固め、流れる水も濁っており、そこに生物の営みを感じるのは難しい。
 8月上旬、大阪府立刀根山高校生物エコ部が神崎川の生き物調査をし、それに同行した。川岸に等間隔に設置されたはしごには、藻や水草がまとわりついている。大きな網で一気にすくい上げると、メダカ、カダヤシ、ミナミヌマエビ、数種類のヤゴ、ウシガエルのオタマジャクシなど、様々な生物が見つかった。また、藻の種類も豊富だ。大阪府では絶滅種とされているコウガイモのほか、ササバモ、オオカナダモ、ハゴロモモなどが確認できた。
 生物エコ部顧問の松本馨教諭によると、ウナギが取れることも少なくないという。いつか豊中産の天然ウナギも捕まえてみたいところだ。(礒野健一)

更新日時 2013/09/08


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