このエントリーをはてなブックマークに追加

阪急ものしり帳⑳ 交通広告①

箕面有馬電気軌道の開業広告=阪急電鉄提供

 駅や車内に掲示する広告を「交通広告」と呼ぶ。阪急電鉄によると、1910年3月10日に箕面有馬電気軌道(阪急の前身)が営業を開始した際、駅に張り出した開業ポスターがそのルーツだという。
阪急電鉄の社史「75年のあゆみ(写真編)」には、当時の駅張りポスターが載っている。うちわを持った美人の絵があしらわれ、「大阪梅田 箕面電車」「箕面公園ヘハ僅カ三十分」「寶(宝)塚温泉ヘハ往復一時間半」の文字でPRしている。
1920年の神戸線開業に伴い、新聞に載せた広告が面白い。キャッチフレーズは「綺麗(きれい)で早うて。ガラアキで眺めの素敵によい涼しい電車」。
車内広告も当初は自社ものだったが、阪急電鉄広報部によると、1970年に中づり広告が一般スポンサーに開放された。阪急アドエージェンシーが担当する。基本となるB3サイズは、月曜から金曜の間の2日間で84万4000円。1189両の全車両に1枚ずつ掲示される。
 広告の交換は原則的に車庫で行う。箕面線だけは箕面駅か石橋駅がほとんど。作業員が1両に24枚、1編成8両を5、6分ですませるそうだ。(梶川伸)
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」第52号(2013.06.13)

阪急アドエージェンシー 箕面有馬電気軌道

更新日時 2013/06/03


関連地図情報

関連リンク