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編集長のズボラ料理(238) レンコンとソーセージとウズラの卵の煮物

先に甘味をしみ込ませてから、しょうゆで味つけする

 いつもの遊び仲間5人が1月3日、京都市の京阪電車出町柳駅に集まった。鞍馬寺の初寅に行くというので、僕も参加した。
 駅到着は僕が1番。電車から降りると寒いので、ネックウオーマーをつけて、他のメンバーの到着を待った。1人が改札を出た、と思った。ビックリさせようと思い、ネックウオーマーを目の下まで引き上げ、まるで強盗のようなスタイルにして、後ろから歩いて追い抜き、パッと振り返って驚かすことにした。「ワッ」と声を出す瞬間、気がついた。別人だった。
 顔から火が出そうだった。うまい具合に別の仲間がそばにいたので、脅そうとした人に頭を下げ、友人に話しかけて、その場をごまかした。
 5人そろうと、料理の得意な友人がローストビーフと筑前煮と黒豆、おにぎりを作ってきたという。それを昼ご飯にすることにした。室内の食事場所は見つからない。仕方がないので、寒い鴨川のほとりにした。木立があって、べンチもあったからだ。
 こうなると、飲み物がいる。僕がコンビニで缶ビールを買ってきた。寒さの中、冷たいビールで乾杯する新年会になった。途中で木に止まっていたハトのふん攻撃に遭い、1人の頭を直撃したが、「運がついた」と笑い飛ばした。
 なぜ料理を持ってきたのかを聞くと、僕が脅そうとした友人の誕生日が近かったからという。なかなか気の利く友人である。その優しさをたたえて、1本余った缶ビールを進呈した。寒さの中で新年会は終わり、交代で公衆トイレに行ってから、鞍馬に向かった。
 前々回のズボラ料理で、門真の友人が地元のレンコンをプレゼントしてくれたことがある、と書いた。その友人が、誕生日の人だった。新年会の最中、前々回の記事のレンコンの部分を読んであげた。誕生日会をしてもらって気分が良かったためか、友人は「またレンコンをプレゼントする」と約束してくれた。
 約束通り、泥のこびりついた大きなレンコンが2本届いた。さあ大変だ。量が多すぎる。揚げレンコンのキーマカレーソース(ズボラ料理215回)、きんぴらレンコン、レンコンとミンチの炒め煮と、意地でレンコン料理を続け、そして今回である。その間に娘が訪ねてきて、夫が好きだと言うの、ハイハイと大きな2節を持って帰ってもらった。
 レンコンはぶつ切りにする。ソーセージも適当に切る。ウズラの卵を用意する。これは前回のズボラ料理で、ウズラの卵は影が薄いと書いたおわびだ。だしを取って沸騰したら、用意した3つを入れ、砂糖を入れて煮る。レンコンが柔らかくなり始めたらしょうゆとみりん加え、照りが出るように煮詰める。
 徳島県の鳴門レンコンはサクサクして食感がいい。一方、門真レンコンはモッチリタイプで、これも味がある。だからプレゼントは大歓迎だ。それにしても、5日ほどの間に4回もレンコンを食べる人は珍しいのではないか。見通しの良すぎる年にはなるだろうが。(梶川伸)2017.01.16

更新日時 2017/01/16


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