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寺の花ものがたり(117) 常林寺(京都市)萩=9月中旬~下旬

2005年9月18日

 京都市の出町柳駅のすぐ近くだから、実に行きやすい。
 「萩の寺」と言われる。しかし、メジャーな寺ではない。名前を知っている人も多くはないだろう。街中とはいえ、小さな寺で、普段はひっそりとしている、しかし、萩の時期は訪れる人が増える。ただ、それも道路から見える萩に誘われての人が多いように感じる。
 小さな山門をくぐるる。その途端、萩に覆われた境内に身を置くことになる。門から奥の堂まで、石ぶきの狭い参道を歩いて行く。両側は一面に赤紫と白の萩が覆う。境内が狭いので、密集感を感じる。しかも参道が狭く、萩が茎を下げて迫ってくる。薄(すすこ)、灯篭(とうろう)、松などとの対比がいい。

◇常林寺(じょうりんじ)◇
 京都市左京区田中下柳町33。京阪電鉄出町柳駅から南へ徒歩すぐ。本尊は阿弥陀如来。開基は1573年。寺町荒神口に創建されたのが始まりで、寛文11(1671年)の大火で消失した後、現在地に移転された。幕末に勝海舟が海軍伝習生として、長崎や神戸に行く際の宿坊としていたことでも知られる。境内自由。
(梶川伸)=状況が変わっている可能性もありますので、ご了承ください。2017.08.08

更新日時 2017/08/08


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