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寺の花ものがたり(124) 蔭涼寺(大阪市和泉市)金銀木犀=10月初旬~中旬 

2008年10月10撮影

 金木犀(もくせい)と銀木犀が並んでいると、テレビで紹介しているのを見て、咲いているうちにと、出かけたことがある。JR和泉府中駅でレンタサイクル乗った。信太山方面に向かい、坂で自転車を押して登っていく。案内が出ていないので、途中で道を聞いた。信号もない交差点を曲がっていった。
 テレビの影響か、寺には10人前後が来ていた。さりげない山門があり、右手に鐘楼があって、奥に本堂がある。本堂は結構大きくて、2層になっている。
 金銀の木犀は本堂の前にある。2つの塊になっていて、本堂に向かって右が金、左が銀。高さは6~7メートルほどだろう。実は塊は1本の木ではない。下をのぞくと、中心になる木のほかに、数本の木からなっているのが分かった。金の塊の中に、銀の木も混じっていた。まだ花は落ちていなかったので、1番いい時期に訪ねたようだ。2つ木犀の山は重なり合い、トンネルを作っていた。
 後で調べてみると、銀木犀の木の方が古い。樹齢は300年~350年を数え、大阪府の天然記念物に指定されていた。

◇蔭涼寺(いんりょうじ)◇
 大阪府和泉市尾井町337。0725-44-7340。寛文元(1661)年、鉄心禅師の開基。治水事業に努力した河村瑞賢がは浄財を寄進して、開創に寄与した。本堂正面廊下の天井板には血の斑点が残っている。大阪夏の陣で敗走し伏見桃山城の廊下で豊臣方の兵が自刃し、霊をとむらうため、血のりのついた廊下の板を使ったという。境内自由。
(梶川伸)=状況が変わっている可能性もありますので、ご了承ください2017.09,28

更新日時 2017/09/28


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