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寺の花ものがたり(162) 葛井寺(大阪府藤井寺市)藤=4月下旬~5月初旬

2017年5月1日撮影

 葛井寺は西国観音霊場第5番の札所で、何度か参拝したことはあるが、2017年は初めて藤の時期に行った。
 南門を入ると、藤保存の協力金を求める箱が置いてあり、小銭を入れた。すると、露店の女性が近寄ってきて、お礼の品を渡してくれた。藤まつりと書いた小さな絵馬と、協賛企業のプラスチック容器だった。容器は食べ物を入れるもののようで、使った後は小さく折りたためるアイデア商品だった。
 右手に1つ藤棚があった。長いもので80センチほどの房。まだ花びらが散っていないので、盛りの前だろう。花は上品な紫で、や小ぶりに見える。これも盛り前のせいかもしれない。
 本堂の左手前に出世地蔵大菩薩の像があり、その裏も藤棚になっていた。それに続く手水の後ろの藤棚は大きく、それがメーンの場所だった。藤の木は6本。花をたくさんつけている。長いもので房はここも80センチ。ロープが張ってあって中には入れないが、棚はほぼ紫で覆われていた。ここも紫は柔らかい色を見せている。
 続いて白い藤の棚で清々しい。房はさらに長く、もうピークを迎えている。黄緑の茎や葉が少しのぞき、爽やかな感じがする。
 本堂の横にも藤棚がある。ここは紫が濃い。建物の白壁をや木の壁をバックに花を写したくなる。
 境内はそれほど広いわけではない。グルッと回ると、白の次は紫のトンネル型のアーチ。続いて赤紫で花が大き目の藤の棚があった。境内全体が藤に覆われ、正に藤井寺だった。

◇葛井寺(ふじいでら)◇
 大阪府藤井寺市藤井寺1-16-21。近鉄大阪線藤井寺駅から徒歩15分。072-938-0005。古代氏族葛井氏の氏寺として、7世紀後半の白鳳期に建立された。本尊は千手観音。西国33カ所第5番札所。2018年の藤まつりは4月19日~5月5日。
(梶川伸)=状況が変わっている可能性もありますので、ご了承ください。2018.04.22

更新日時 2018/04/22


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