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編集長のズボラ料理(386) ジャガイモと牛乳とチーズのオーブン焼き

ハム、ベーコンはなくてもいい

 「何をいもさら」。しょうもないことをよく言っていた。
 「何を今さら」ではない。ジャガイモのサラダ、つまりイモサラを食べながら言うので、しょうもないことでも、ちょっとは食卓の場の雰囲気をなごませる。周りはそうではないようではあったが、。
 今さら、ではあるが、イモサラはありがたい。ジャガイモ、タマネギ、卵、ソーセージはたいてい家にある。だから、何を造るか困った時には、イモサラに走る。
 ほかにも、イモサラに走る理由がある。ジャガイモもタマネギも卵ももともと高くはないが、安売りの日が多いから、その日は95%の確率で買う。2日ほど前に買っていたとしても、また5個は買う。
 ジャガイモの連続買いは、1つだけ困ったことが起きる。家では大きめのかごに類入れているのだが、油断すると下の方のジャガイモから芽が出てくる。だからしょっちゅう使う必要がある。イモサラは少なくとも、週に1回は作らなければならない。価格・購入量・使用量の関数からは、そういう結論になるのだ。
 イモサラには安心感もある。イモサラに目のない家族もいるから、多めに作っておいて翌日も食べても、「熟成イモサラ」と言えば通用する。
 作り方もパターン化しているので、考えなくてもいい。ただ、家族の中に、キュウリが嫌いな者がいるので、それは使わない。ニンジンをしいて食べない者がいるので、それも使わない。ツナは邪道だと確信しているので使わない。
 だからイモサラの原を大事にする。ハムかベーコン、タマネギ、ゆで卵。この黄金トリオで固定しているから、考えることはない。後はマスタードを使うかの判断だけだが、これは誤差の範囲だからどっちでもいい。
 しかしながら、イモサラけでは飽きてくる。そこで、たまには少し目先を変えてみる。
 ジャガイモをゆで、ボールに入れてつぶす。ここで冷蔵庫のマヨネーズに手が伸びそうになるのだが、その横にある牛乳に方向転換し、れをボールに加える。卵はゆでずに生を使い、ボールに割り入れる。イモサラ用に考えていたハムかベーコンも、小さく切って入れる。塩、コショウを加え、かき混ぜる。これを容器に入れ、チーズを乗せてオーブンで焼く。
 これを時たま作れば、またイモサラに連続回帰しても、何ら問題はない。(梶川伸)2019.12.11

更新日時 2019/12/11


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