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編集長のズボラ料理(430) ゴマ豆腐とアナゴのあんかけ

あんは色が濃い目の方がいいのではないか

 料理は組み合わせだと思う。
 もちろん、一品単独勝負の料理もある。刺し身がそうだ。突き詰めて言えば、魚を薄切りにしているだけ。ワサビとしょうゆは、刺し身を食べる必需品だが、付け合わせの大根や海藻は、別になくてもいい。その意味で、単独勝負の料理といえる。
 ただ僕の場合、大根には敬意を払っている。ご飯以外で好きなものの1番が、大根の細切りだからだ。これにしょうゆをかけ、カツオ節乗せて食べる。だから刺し身と大根を一緒にはしでつかんで、1度に口に入れることはしない。刺し身を一口食べたら、次は大根にする。それほど経緯を払っている。
 ステーキも一品単独勝負の料理である。焼けば、それだけでいい。もちろん、塩、コショウをふってもいい。焼く時にニンニクを使ってもいい。食べる時にソースやワサビやしょうゆを使っていい。
 でも、焼くだけで十分な気がする。クレソンやジャガイモのサラダ添えてあってもいいが、別になくてもいい。ただ僕の場合、ちょっと条件がある。脂身がさしとして入っていてほしい。
 ダラダラと書いてきたが、一品単独勝負料理もあるが、ほとんどは合わせ技一本のような気がする。
 先日行った行った小料理屋さんは、100くらいのメニューが並んでいて感心した。刺し身や、ちょっとあぶったハモなど単独料理も多く、おいしくいただいた。
 単独勝負料理だけで、注文に応じるのは無理な話だ。そこで組み合わせる。その最たるものが、前菜の盛合わせだった。アイガモやチーズや野菜の料理など10品ほどが、少しずつ盛ってあった。これを食べれば、一品単独料理をいくつも食べた満足感がある。
 ゴマ豆腐とアナゴのあんかけも、うまいアイデアだと思った。ゴマ豆腐、蒸しアナゴは単独料理で通用する。それをドッキングさせていた。
 ズボラ料理は組み合わせとともに、店や他人のアイデアも組み合わせるのが得意だから、組み合わせの2乗料理と言っていい。そこで、さっそくアイデアをさっそく頂きま~す。
 ゴマ豆腐は買ってくる。アナゴの照り焼きも買ってきて、これを食べやすいい大きさに切って少し酒をふり、レンジでチーン。2つを器に入れておく。鍋にだしを取り、みりん、しょうゆを加えて熱し、かたくり粉でとろみをつけてあんにする。それを器の上から流す。
 組み合わせの2乗にすれば、料理なんて簡単なもんだ。(梶川伸)2020.08.16

更新日時 2020/08/16


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