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編集長のズボラ料理(812) マグロの竜田揚げ

揚げすぎて、色がくろくならないように

 スーパーで、天然マグロの短冊を買った。大きいので安いと思ったからだ。そういえば、マグロが豊漁だと、ニュースを見た。
 刺し身にしようと思ったら、「加熱用」と書いてあった。豊漁ではあるが、僕が住んでいるのは内陸部で、海から遠い場所に運ぶには、冷凍せざるをえないに違いない。だから、安いのだろうか。
 マグロは安いのか、高いのか。しばしば考え込んでしまう。
 近畿大学がマグロの養殖に成功した。大阪駅の北側の所業ビル「グランフロント」には、それを食べさせる近大直営のレストラン「近畿大学水産研究所」ができた。
 オープン間もないころ、行ってみた。1時間ほど待つ盛況ぶりだった。刺し身の盛り合わせ、血合いの竜田揚げ、マグロとアボカドのモナカなどを注文して食べた。養殖だから安いと思っていたが、そうではなかった。
 回転ずしに行く。マグロは安いから、よく注文する。もちろん赤身。トロや中トロは頼まない。高いから。
 回らなくても、マブロが安いすし屋さんもある。大阪市・天神橋のすし屋さんの激戦区でもそうだ、
 高松市に住む友人が時々遊びに来る。マグロ好きときているから、天神橋にはお世話になる。ある時、大阪市・梅田の安いすし屋さんでうどん付きのすしランチを食べた後、天神橋に遠征することになった。「もの足りない」と言うからだった。量の話ではない。マグロの数である。
 お腹は一杯なので、作戦を考えた。マグロの握りを1皿ずつ頼む。ビールは2人で1本。まず、すし政で。次に奴寿司。締めは春駒。激戦地で安いから、これができる。すしはマグロに尽きる。
 スーパーで買った短冊は指示通り、火を通すことにした。しょうゆ、みりん、酒、おろしショウガを混ぜる。拍子木切りにしたマグロをしばらく漬けておく。水分をふいてカタクリ粉をまぶし、油で揚げる。
 京都市の回転ずしに「寿しのむさし」がある。息子が京都市に住んでいて、近くに支店があったので、家族で時々行った。コロナ以降、持ち帰りの店になってしまったが。
 随分前だが、その店で近大マグロのセットがあった。大トロ1、中トロ2、赤味2の5貫セットで880円。安いネタは1皿2貫130円の時期だったので、回転ずしでもやっぱり高めだった。でも、娘が好きで必ず2皿食べるボタンエビは1皿1貫400円前後だった記憶がある。結局、マグロは高いのか安いのか、未だに結論は出ていない。(梶川伸)2025.07.21

更新日時 2025/07/21


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