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編集長のズボラ料理(905) ナガイモのナムル

細いネギをふってもいい

 「飲み方が変わったシステムの店がある」。娘婿が情報をもたらした。これは行ってみなければ。
 その夜、2人が行ったのは、奈良市・新大宮のギョウザの居酒屋さん「頂」だった。気になるシステムは、壁に説明パンフが張ってあった。その名も「どん安」。
 「どん安」は「飲めば飲むほどどんどん安くなる」の略だった。さっそく注文した。それはこんなシステムだった。
 ハイボール、レモンサワー、グレフル(グレープフルーツ?)サワーが、1合目(1杯目)は380円、1合目は280円、3合目からは80円、グラスにも一合目、二合目と書いてあり、三合目からは数字がなくなり、「どん安」とだけ書いてあった。
 ハイボールにした。娘婿はいつになくハイペースだった。早く80円に到達したかったに違いない。時間制限があるわけではないにのに急ぐのだ。急いでも意味がなにのに、僕もペースメーカーに従ってしまった。
 80円以降は、どうも後はおぼろになってしまった。80円を何杯飲んだが覚えていない。それなのに、僕が昔行ったことのある居酒屋さん「俵」が近くにあるのを思い出し、2次会に行った。日本酒を頼んだら、コップになみなみとついてくれ、量が多いなあと思った。そこまでは覚えている。でも後はおぼろの2乗になってしまった。
 娘はその日は仕事だった。飲んでいるうちに娘の仕事が終わる時刻になり、呼び出して合流することになった。そこまでは覚えている。しかし、割引サービスもないのに日本酒をお代わりしたようで、後はおぼろの3乗になってしまった。結局は娘と合流し、最後は家まで送ってもらった。
 そんな状態ではあったが、ズボラ料理人なので、1軒目で食べたをナガイモのナムル風のあては覚えている。それが今回の料理。ただし、おぼろだったので勝手にアレンジした。
 ナガイモは皮をむき、輪切りにする。色が変わらないように、酸をふっておく。ワカメをサッとゆで、食べやすい長さに切切って、白だしを少しかけておく。皿にワカメを敷き、その上にナガイモを並べる。細い塩コンブを少しふり、ゴマ油と白だしかける。カツオ節を回りに置く。娘夫婦が遊びに来た時に作った。
 どん安の夜で、疑問があった。料理の写真をいくつか撮ったのだが、思い出せないものがあったのだ。娘婿に見せると、「鳥貴族で食べた」と言う。何!おぼろの3乗の中で、娘も加わって3人で3次会までいたのが。そう考えると、どん安は決して安くない。(梶川伸)2026.10.05

更新日時 2026/10/05


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