編集長のズボラ料理(904) キーウィパスタ
散歩道に、庭でキーウィを育てている家が2軒ある。それほど生活の中に定着しているのだろうが、僕が口にするようになっから30年も経ってないような気がする。
最初はキーウィフルーツと読んでいた。フルーツには違いないが、何でわざわざ「フルーツ」と念押しするだろうと思っていた。先輩格にグレープフルーツがあるが。
食べた印象は、酸っぱいような甘いような、だった。グレープフルーツ同様、どこか洋風のイメージがあった。
四国88カ所を巡拝すると、高野山のお礼参りに行く。日帰りの時もあるが泊まることもある。
2018年には、先達(案内人)として四国を回り、一緒だったったメンバーと、高野山・総持院の宿坊に泊まった。精進料理が評判だからだ。その分、料金は高いが、遍路旅のしめくくりなので、ぜいたくをした。
胡麻豆腐。新甘藷甘煮、丸茄子、蓮根利休二段流し、白瓜雷干し、冬瓜、玉蜀黍志の田巻、結び湯葉、新蓮根御飯など、見事な精進の和の味を楽しんだ。
「へえー」と思うものがあった。1つは冷やし鉢の饂飩。レモンの輪切りが乗っていて、さらにトマトとキーウィフルーツも使っていた。
もう1つはSOYハム挟み揚げ。何のことはない、原料は大豆。料理名に英語を使っているだけで、目新しくに感じるの不思議だった。
精進の中に、洋風な風情を感じた。宿坊の僧からは「宿泊客の7割は外国人」と聞いた。もしかすると、そんなことが関係しているのかもしれない。あるいは、キーウィフルーツが日本になじんできたのかもしれない。
僕自身も、食べる機会が増えていった。呼び方もキーウィと短縮するようになった。さらに縮めてキウイとも。
キウイは皮をむいて、小口切りにする。ハムは拍子木切り。パスタを強いだしでゆでる。フライパンにオリーブオイルをひき、ニンニクのみじん切りを加えて熱する。ニンニクの香りが立ったら、ゆでたパスタ、ゆで汁少々、ハム、キウイをサッと炒め、しょうゆで軽く味をつける。ズボラ流の和洋折衷。
総持院は税金の深刻漏れでニュースになった。インバウンドの宿泊者で利益を得すぎたのだろうか。一方、うちは総持院の料理を参考にしたが、外国人のお客さんがあるわけではないので、申告漏れはない。(梶川伸)2026.08.30
更新日時 2026/09/30