編集長のズボラ料理(901) 牛肉とリンゴのポン酢炒め
娘夫婦は電車で4駅離れた場所に住んでいる。夫婦でも遊びに来るが、娘だけでもしばしばやってくる。
共働きなので、夫婦の休みが合わず、1人だけ休みで暇をもてあましている時は、急にやってくることがある。これを襲撃と名づけている。目的は昼ご飯を食べるためだ。
襲撃には2種類ある。家を出る時に連絡がある。これが普通襲撃。昼ご飯の準備は大変で、娘の好きなパスタでごまかす。そのために、乾燥パスタのほか、缶詰めのホールトマトかカットトマト、ベーコン、ツナの缶詰めは、常に用意している。
電車の中か、こちらに駅に着いた時に連絡がある場合があり、これを急襲と呼ぶ。これはもっと大変。でも大丈夫。娘の好きなカマンベールチーズ、トマトは常に用意してある。小さな庭にはスイートバジルがある。これでサラダができる。ご飯は冷凍してあるから、解凍して焼きおにぎりにするか、卵とネギの焼き飯にすれば、何とか切り抜けることができる。
今回は襲撃の変形だった。家を出る時の電話。「牛肉買って行くから焼き肉する」。つまり、食べ物は僕に任さないで、用意するということ。たまには改心することもあるのだ。
娘の家から駅までの間の商業施設に、精肉屋さん「肉よし」があり、そこで買うと言う。実はうちの近くの商業施設にも肉よしがある。こちらは一定量を買うと、焼き肉のたれのサービスがある。ただ、向こうは同じ方式かどうかわからない。
そこで、歩いて2分のイオンに行き、リンゴだけ用意した。おふくろは焼き肉をすると、リンゴと大根をすりおろし、ポン酢に入れて、たれにしていた。子どもたちも食べていたので、それを思い出したからだ。
案の定、焼き肉のたれなしで、肉が届いた。すぐさま、おふくろだれを作って、肉を食べまくった。ビールも飲みまくった。
肉が残った。リンゴも残った。そこで……。
焼き肉用の牛肉を、細長く切る。オクラはへたを取ってサッとゆで、食べやすい大きさに切る。タマネギは櫛切り。リンゴは拍子木切り。フライパンに油をひき、リンゴ以外を炒める。味つけはだしの素とポン酢。あとからリンゴも加えて炒める。何のことはない、おふくろ焼き肉の変形である。
焼き肉は手間いらずだ。バーベキューも。子ども、孫が多い友人がいる。お盆には入れ代わりやってくるらしい。そうなると、20人ほどの食べ物を用意しなければならず、庭でバーベキューする以外にないと断言する。これは急襲の何倍も大変だろう。(梶川伸)2026.09.15
更新日時 2026/09/15