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編集長のズボラ料理(902) 手羽中の塩こうじ揚げ

揚げ色が黒くならないように注意

 焼き鳥屋さんは、知らない言葉にあふれている。
 奈良県橿原市の彩鶏(いろどり)に行った時は圧巻だった。背肝、白子、ギンカン、銀皮、ふりそで、ぼんじり、といったさまざま部位がメニューにあふれていた。希少部位なのだろうが、どこの部位なのかさっぱりわからない。普通の肉はないのか、普通の部位を頼んだら恥ずかしいのか、と考え込んでしまった。
 そば屋さんでも、面食らったことがあった。友人の車に乗って日本海にまで走った時だった。昼ご飯は豊岡市の「床瀬そば」にした。もちろんソバも食べたが、メニューにあった「マツバの炭火焼き」が気になった。何もわからずに注文した。じっくりと焼いたのであろう、しばらくたってから運ばれてきた。カリカリして、香ばしい。
 聞いてみると。鶏の鎖骨部分だという。調べてみると、中に骨があり、V字型になっていて、それを松葉に見立てている。食べる前は、「マツバ」では何のことかわかるはずがない。
 その点、手羽はなじみがある。特に手羽先はよく食べる。焼き鳥屋さんでは焼くが、家ではから揚げが定番だ。
 手羽先ほどではないが、手羽元も結構食べる。大阪の焼き鳥屋さんに「正起屋」がある。勤めているころは、時々行った。ある時、大阪市に住む親類から、正起屋の冷凍焼き鳥が届いた。ももと手羽元。「懐かしいなあ」とお礼言うと、彼もよく行ったそうだ。
 「懐かしい」は言ってみるもんだ。それ以降、時々届くようになった。もも焼きに何かを組み合わせてあるが、手羽元のことが多い。
 家でも、煮込みで使うことがある。そのために、「編集長のズボラ料理」では、「手羽元と大根の煮物」を2回も紹介してしまった。
 手羽の中で、手羽中はあまり使う機会はなかった。小さいので目立たないせいもある。それではかわいそうなので、登場させることにした。
 手羽中は塩こうじをつけ、しばらく置く。黒コショウをふって小麦粉をまぶし、油で揚げる。
 これで、手羽3兄弟はすべて食卓に乗ることになった。ただ手羽中は存在感が薄いので、たくさん作らないと、元と先には負けてしまう。これが、中々難しいところ。(梶川伸)26.09.20

更新日時 2026/09/20


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