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身近な生き物たち⑨ 害獣指定の動物

 人間がご飯を食べるのと同じく、動物たちもエサを食べなければ生きられない。そのエサが、人間の作る農作物だった時、自然の中に生きる動物は、害獣として駆除の対象になってしまう。
 池田市では現在、農作物を荒らす動物として、イノシシ、シカ、アライグマが害獣指定され、一定数が捕獲されている。捕獲はわなを使うものと、大阪府猟友会池田支部に依頼し銃によって行うものがある(アライグマはわなのみ)。池田市商業活性課によると、2010年度はイノシシが79頭、シカが17頭捕獲されたが、これは例年になく多い数だった。2011年度は9月末の累計しか出ていないが、昨年度並みの捕獲数となっている。
 40年ほど前から猟をしている大阪猟友会池田支部の玉村登さんは、「2010年はエサ不足で、ふもとまで下りてくることが多かった。昔はオオカミや山犬が食物連鎖のバランサーとなっていたが、それらがいなくなり、今はイノシシもシカも天敵がいない状況」と話す。開発が進む茨木市の箕面市から追われた動物が、池田へ移動していることも要因という。また、箕面のサルも群れ単位で五月山に移動しており、年々見かける回数が増えている。まだ農作物への被害はないが、増え続ければ対策を考える必要もあるだろう。
 害獣指定された動物を駆除する猟友会の人員不足も深刻な問題だ。「池田の登録人数は18人で、平均年齢も63歳。1人で猟はできないし、仕事もあるので全員がそろって山に入ることも難しい。若い人も含めて、常時30人くらいいれば余裕が出る」
 単純に自然保護という言葉だけでは片付けられない現実がある。(礒野健一)

更新日時 2012/01/08


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