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空美ちゃん・空港へ行く⑩ ドップラーレーダー(上)

大阪空港は2002年にドップラーレーダーを導入した

 大阪空港の滑走路北側に、大阪航空測候所の空港気象ドップラーレーダーの建物がある。最上部にあるサッカーボールのようなレーダードームの中に、大きなパラボラアンテナが格納されていた。直径は7メートル。ドーム内はブルン、ブルンと首を回す音だけが響いている。
 回転しながら雨粒や雪片に電波を発射し、反射する電波の周波数のずれから風向きや風速を測っている。飛行機の離着陸に影響を及ぼす、高度1600フィート(500メートル)以下の低層ウインドシアーと言われる急激な風の変化をキャッチするためだ。
通常は空港から半径100キロの空域を、6分間に15層の角度に分けて見ている。強い雨雲や風の流れを見つけると、半径20キロの飛行場モードに切り替わり、気になる所を集中的に見る。飛行場モードになると、観測データを1分ごとに測候所に送る。
 レーダー画面を見ると、遠ざかる雨雲は暖色系で、近づくのは寒色系で表されている。急激な下降流が起きる範囲は赤い楕円形で表示されていた。
 レーダードームの中は電磁波が強いとも聞く。ドームの中をのぞいたのはほんの数分だった。(進藤郁美)
=地域密着新聞「マチゴト豊中・池田」57号(2013年11月14日)

更新日時 2013/11/13


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