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編集長のズボラ料理(654) サーモンのバター焼き野菜ホワイトソース

野もんじょをもんじょを

 すしのネタの好みは、その人らしさが出るから興味深い。
 サーモンとアオリイカ、マグロの中トロしか食べない友人がいる。大食いする人間ではないので、回転ずしに一緒に行き、その3皿を食べ終わると、箸を置く。好きなものしか食べないから、わがままである。
 僕は酒を飲むから、そう簡単には終わらない。友人は仕方ないから、サーモンに戻り、時間をかせぐ。方針を決めたら忠実に守る性格が、ここに現れる。トライアングルローテーションに、たまにホタテを加えようものなら、思わず拍手をしたくなる。
 回転ずしのネタの人気ランキングのトップ10を、インタ^ネットで見た。①サーモン②マグロ赤身③ハマチ・ブリ④マグロ中トロ⑤エビ⑥ネギトロ⑦エンガワ⑧イカ⑨イクラ⑩ホタテだった。サーモンは11年連続の1位だという。
 友人の3種の中には①④が入っている。時にフェイントをかけるのも⑩だから、日本国民を代表した食べ方言っていい。
 会社同期だった友人は、マグロの赤身一本やりとくる。大阪市・梅田で昼に、すしとうどんのセットを食べたあと、天神橋委の安いすし屋さん激戦区に回ったことある。
 友人は勝手に方針を決めた。マグロの赤身を1皿ずつ頼み、2人でビール1本だけ飲む。わがままなヤツである。すし政、奴寿司、春駒と3軒周り、その方針を通した。マグロ赤身はランキング2位だから、彼もある程度、日本国民を代表している。
 娘はボタンエビで攻める。京都市の回転ずし「むさし」によく行った時期がある。ボタンエビがあるからだった。必ずボタンエビから始める。回転ずしの中では高級品で、皿に1尾しか乗っていない。1皿では満足しないから、必ずもう1皿は食べる。目を離していると、3皿まで行くことがるから、わばままである。ボタンエビがなかなか入らなくなってからは、むさしに行こうとは言わなくなった。
 今回はサーモンを使う。軽く塩、コショウを振り、小麦粉をまぶして、フライパンでバター焼きにする。
 ニンジン、タマネギ、ハクサイ、ブロッコリーを食べやすい大きさに切る。鍋で湯をわかし、鶏ガラスープの素、塩少々を入れ、ニンジから順番にゆで、火が通ったら野菜は取り出しておく。
 フライパンにバターを入れて熱し、すりおろしたタマネギを加えてよく混ぜ、小麦粉を入れて練ってだんご状にする。牛乳を少しずつ注いでだんごを溶かし、ホワイトソースを作る。この際、野菜をゆでたスープも加え、白コショウをふって味を整え、野菜を戻し、スライスしたマッシュルームも入れる。皿にサーモンを乗せ、その上からホワイトソースをかける。
 回転ずし屋さんで僕は、あれば生ダコからスタートする。続いて生のゲソ。それから食べたことのないものを探す。みんな、わがままである。回転ずしは安いから、わがままがでけいる。(梶川伸)2023.03.21

更新日時 2023/03/21


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