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編集長のズボラ料理(224) 竹輪のメンタイイモサラ詰めフライ

何もつけなくてもいいが、物足りなければ、塩やケチャップを

 薄切りの肉なら、何でも巻いてしまえばいい。特に牛肉は高いから、中身に野菜などを使えば、安上がりですむ。
 最近はご飯を牛肉で巻いて、フライパンで焼くおにぎりもはやっている。何せ表面は肉だから、豪華に見える。大半はご飯で、詐欺みたいなものだが、肉いアイデアだ。
 おにぎりには、作る人の個性が出る。主流は三角むすびと、たわら型だろう。しかし、美しい形にするには、結構技術がいる。特に三角むすびとなると、僕は表の三角形と裏の三角形が同じ大きさにはならない。方程式と定規を使用しないと完全形にはならないだろうと、密かに思っている。
 まん丸に作る人がいる。肉むすびにもこの形がある。ボール状は簡単かもしれない。特に寒い地域に住み、雪合戦で雪ボールを作るのに慣れた人はなおさらだ。おにぎりの場合もキュッキュッと握って、食べる人に投げればいいではないか。
 円盤状に握る友人がいる。運動神経がいいとも思えないので、円盤投げをやっていたはずはない。それでも円盤に握る。コンビニのおにぎりで赤飯はこのタイプが多いが、全体の中では少数派といえる。ボール型同様、食べる人に投げるのだとすると、グルグル回りながらの動作だから、どこに行くかわからず、受け取る方は注意が必要となる。
 竹輪はそのままでは、ちょっと寂しいしい。その場合は何でも穴に詰め物をすればいい。そうすると、料理らしく見える。肉は巻き、竹輪は詰める。これは料理の王道である。
 詰めるものの代表格はキュウリだろう。これは案外簡単だ。キュウリは縦4分の1くらいに切って使う。キュウリは固いし、竹輪は柔らかいので穴が広がり、適当に切っても、何とかなる。詰め竹輪のランクは1である。
 次はチーズ。これはキュウリより柔らかいので、やや苦労する。特に薄く切ってラップで包んであるようなタイプは、ヘニャヘニャだから苦労する。この場合は竹輪を輪切りにして2つにし、それから詰めたり押し込んだりする。これは詰め竹輪ランク2といえる。
 今回はもっと柔らかいものにする。ジャガモをゆでてつぶし、明太子とマヨネーズであえた、メンタイ・イモサラダにする。これは注入する器具がないと、なかなかうまくいかない。ランク3となる。
 うちには器具がないから、竹輪の縦に切れ目を入れて、そこからイモサラを詰める。入れる分量は、切れ目がまた接するくらい。小麦粉をまぶし、溶き卵にくぐらせ、パン粉をまぶして油で揚げる。
 ここまでは簡単だが、ここからC難度の技がいる。油の中では、切れ目の方が必ず上を向く。それを引っくり返さない。切れ目が下になると、イモサラが流れ出る可能性が高い。
 切れ目を上にしていて軽く油をかけるくらいだが、もう1つB難度の技が必要になる。揚げすぎると、切れ目が開いてくるので、その前で取り出して、半分に切って皿に盛る。なぜBと難度が低いのか。それは少しくらい開いても、さめてくると、またくっついてくるからだ。何度かやってわかった。(梶川伸)

更新日時 2016/10/05


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