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編集長のズボラ料理(813) ウズラの卵とミニトマト入りハンバーグ

焼きと蒸しを調節して焦げすぎないように

 ソバは矛盾をはらんだ食べ物だと思う。それは香りのことだ。香りはほのかで、だから食べる時に矛盾にぶち当たる。
 香りを楽しむなら、ざるソバとなる。何もつけず、ソバをそのまま食べれば、香りを感じることができる。しかし、つゆをつけて食べたくもなる。すると、香りはつゆに消されてしまう。どうすればええんや。
 そこで、僕が考えた作戦、ソバに何もつけず、食べれるところまで食べる。これは結構、根性がいる。口に運ぶうち、味がもの足りなくなる。我慢できるところまで頑張ったあと、つゆをつける。何割まで素ソバでいけるか、毎回が勝負となる。
 過去に1回だけ、8割まで頑張り、これがパーソナルベストとなっている。まだ仕事の現役だったころ、大阪市・西梅田の会社から歩いて15分の「カラニ」という店だった。食べる時間に会社からの往復に時間を加える1時間になる。そんな苦労をして、素ソバに挑むわけだから、仕事をまともにしていたのか、自分でも疑問に思う。
 素ソバに比べ、つゆはバラエティーに富む。素つゆで食べることはほとんどなく、ワサビやネギ、ヤマイモやゴマ、刻みノリなどを加える。素ソバに挑戦していると、つゆプラスαの誘惑に負けるのは、そのためでもある。。
 つゆに加えるものの中に、ウズラの卵がある。普段の生活で、ウズラの卵を食べることはほとんどないので、ちょっとうれしくなる。たいていは、卵の先の方をがカットしてある。つゆに入れやすくするための心遣いなのだろう。もし、切れ目がないと、あの小さい卵を割ってつゆに落とすのは、案外難しいのだ。
 そんな面倒くささもあって、スーパーでウズラの卵を買う時には、生ではなく、ゆでて殻をむいたものを買ってしまう。思い返してみると、生をゆで、殻をむいた記憶がない。
 今回もゆでたウズラの卵を買ってきて使う。さらにミニトマト。ボウルに合い挽き肉、パン粉を入れ、生卵、牛乳、コショウ、ナツメグを加え、手でよく寝る。ハンバーグに成形
するのだが、中にウズラの卵とミニトマトを1個ずつ入れる。フライパンに油をひき、刻んだニンニクを入れて熱する。ニンニクが茶色になってきたら、生ハンバーグを置いて両面を焼き、少し赤ワインを加えてふたをし、蒸し焼きにする。最後に再度、両面を焼く。
 ハンバーグを作ったフライパンをそのまま使い、赤ワイン、ケチャップ、ウスターソース、バター、牛乳少々を入れて熱し、ソースを作る。
 ウズラの卵とミニトマトを使うのは、ボリュームを増すためである。普通のゆで卵を使うとなると、対抗上で普通のトマトを使うことになり、デカデカになり、ハンバーグなのか、卵なのか、トマトなのか、わからなくなる。(梶川伸)2025.07.26

更新日時 2025/07/26


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