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編集長のズボラ料理(557) ソーセージのマスタード・ジャム炒め

ジャムだけでもしいし、マーマレードだけもいい

 菓子パンの御三家は、あんパン、ジャムパン、クリームパンだろう。ランク付けも、この順番ではないか。
 あんパンの人気は根強い。僕らのような昔人間はもちろんだが、アンパンマンで育った若い世代もそうだ。まさに、菓子パン界のへそと言っていい。
 大阪市・梅田、新梅田食道街には、「あんぱんや」というあんパン屋さんがある。神戸市のケルンのようにあんパンが人気のパン屋さんはいくらもある。
 しかし、丸い形はどこも変わらない。変化はケシの実を乗せるか、へそに何かを飾るか、大きさでアピールするか、くらいのことだ。
 奈良市では大きさで勝負したあんパンがあった。シャトードールの大仏あんぱん。直径は13センチ。半分に切ってみると、皮は薄く、粒あんが大量に入っていた。奈良の大仏の食事用に開発されたパンに違いない。
 クリームパンも変化に乏しいが、細かい味の違いな、論争になりやすパンだ。
 僕は京都府の最南端に住んでいて、まがりなりにも京都人なので、クリームパンといえば、志津屋の「クリームたっぷりパン」だと思っている。ところが、兵庫県人の友人は、バックハウス・イリエのクリームパンを主張して譲らない。それならばと考えて、買って食べてみた。買うと画用紙のような少し硬い紙に乗せてくれた。ウーム、これは志津屋にはない風景。
 別の友人は、「広島の八天堂のクリームパンが1番」と、論争に割り込んでくる。それならばと買いに行くと、種類がたくさんあって、迷ってしまう。これは志津屋にはない風景だった。
 御三家中位のジャムパンだが、これは書くことがない。みんな角をとったような三角形をしている。ジャムにはいろいろな種類があるのに、ジャムパンはイチゴと決まっている。息子が小さいころ、林間学校に行き、イタドリのジャムを作って土産に持って帰ったことがあるが、これは人気がなく、冷蔵庫で長い間寝ていた。ただ、熟成されても、人気は上がらなかった。
 今回は冷蔵庫にあったイチゴジャムとマーマレードを使った。ウインナソーセージに包丁で斜めの切れ目を入れておく。フライパンに軽く油をひき、ソーセージを回しながら炒める。その際、粒マスタードを加えてまぶしてしていく。さらにジャム・マーマレードも追加し、炒りつけていく。
 なぜマーマレードをプラスしたか。こだわりでも新しいアイデアでもなく、瓶の底に少し残っていたから、それを片付けようとしただけで、深い意味は全くない。(梶川伸)21.10.29

更新日時 2021/10/29


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